なぜ、日本では多くの女性とその周りの人々が、子宮頸がんという病気のために悲しい思いをしているのでしょうか?特に20~40歳代の若い世代で、子宮頸がんで大切な子宮を失うことになり、さらには命まで落としてしまう女性が増えています。そのようなことが起きている最大の理由は、日本人女性の多くが、国の指針では20歳から開始となっている定期的な子宮頸がん検診を受けていないからです。
子宮頸がんは、科学の進歩により、検診と予防ワクチン接種の組み合わせで予防できる病気となったため、多くの先進国で積極的な頸がん撲滅への取り組みが進んでいます。日本も平成23年度には、多くの地方自治体で、子宮頸がんの60~70%の原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンへの公費助成が中学1年生から高校1年生を中心に開始されました。
神奈川県の地方自治体も多くは中学1年生から高校1年生を対象にしていますが、今年度に限っては横浜市のように、高校2年生まで対象としている地区もあります。いずれにしても、対象学年の女子が3回(1回目の接種から1ヵ月後と6ヶ月)接種を終えるには6ヶ月がかかりますので、スケジュールを立てて9月までに接種を開始することが重要です。
このプロジェクトは、神奈川県にお住まいの市民と産婦人科や社会医学の研究者と様々な子宮頸がん予防の取り組みを行っている行政の関係者が共に考え行動することにより、神奈川から日本の子宮頸がん予防を変えていくことを目的としています。お一人お一人が、子宮頸がん検診やワクチンについての知識を持つことで、このプロジェクトのメンバーの一員として自ら考えそして行動していただけるようにと願っております。
また、今年度組織した、私たち研究班の最新の動きもこのHPでお知らせしていきます。
宮城悦子(横浜市立大学附属病院准教授)